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専門家の対談

お墓にまつわるトラブルあれこれ

その7 霊園墓地の購入(3)
小松弁護士

小松弁護士

霊園経営をビジネスとして見ると、いちばんおいしいのは永代使用権の販売までなのですね。
100万円200万円というまとまったお金がポンと入ってくる。
その後は年間数万円といった管理料しか収益がなく、そのお金で霊園を運営していかなくてはなりません。
集会所の維持や人件費など、手間とお金がかかるのに収入はわずかで、企業としてはうまみがあまりないのです。

そこで霊園経営者としては、売るまでは見てくれも立派にし、さんざんいいことを並べてお客さんを集めるわけですが、その後はいかに管理の手を抜くかを考えるという、悪質な業者も少なくないのです。

当然そういう業者の霊園は管理がずさんで荒れ放題ということになってしまいます。
中には管理会社が倒産してしまい、霊園が競売にかけられてしまったというような、泣くに泣けない事例もあります。

先ほど申しましたとおり、霊園経営のうまみは最初の永代使用権にあるわけですから、それのない中古の霊園を買いたい、という企業はあまりありません。

悪質な例では、永代使用権だけを目当てに、駐車場などを強引に霊園に作りかえ、売り逃げをするといった業者もいます。
悪質な業者といえば霊園販売だけに関わらず、以前有名になったリフォーム詐欺のような手口を使う業者もいます。

墓石の下には唐櫃(かろうと…骨壷を納めるための石室)がありますが、そこにわざとバケツで水を入れて、「唐櫃に水が溜まっていますから防水補修が必要ですね」といったような工事を持ちかけるわけで、こんな罰あたりな話はありません。

次に詳しくお話しする、現在の消費者契約法※1ではこのような悪質業者から消費者を守るための整備がなされていますから、トラブルに巻き込まれたら契約をしてしまった後でも泣き寝入りせず法律の専門家に相談してみるべきでしょう。

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