お墓のことを知る・考える 転ばぬ先の杖

専門家の対談

お墓にまつわるトラブルあれこれ

その6 霊園墓地の購入(2)
縄嶋

霊園墓地を販売しているセールスマンの常套句として、「寺院墓地はお寺さんとの付き合いがわずらわしいですよ、大変ですよ」という言われ方をよくします。

だから霊園墓地のほうが気楽でいいですよ、というセールストークなわけですが、現実にはそんなことはありません。

現実には霊園墓地を購入しても、管理料など継続的なお金はかかるわけで、寺院墓地と実際の費用はあまり変わらないのです。

そういう公平で正しい情報を発信する会社がほとんどないのが現状だと思います。
また、霊園を運営しているのは企業ですから倒産や売却といった事態も発生します。

その際には管理会社の変更や、それに伴う許認可などわずらわしい問題が発生し、お客様も思わぬトラブルに巻き込まれることがあります。

小松弁護士

小松弁護士

墓地を経営するためには許可が必要なわけですが、原則として宗教法人と公益団体にしか許可はおりません。
私個人としては、監督さえしっかり行えば営利法人が参入してもいいと思うのですが、現在営利法人の参入は認められていません。

そこで発生するのが「名義貸し」という抜け道です。

霊園の開発も運営も実質上は営利企業が行うのに、宗教法人から名義だけを借りて許可を得るわけですね。

そして開発が進み、見学会などを開いた後になって宗教法人と開発業者の間にトラブルが発生したりするケースがあるのです。

トラブルの原因はさまざまですが、手抜き工事とまではいかなくてもコスト削減のため開発業者が勝手に工事の仕様を変更したり、宗教法人の要求したとおりの霊園になってなかったり、という例が多いようです。
もちろん、思ったほど売れなかったというような金銭トラブルもあります。

こうしたトラブルによって計画が頓挫したり、管理会社が変わったり事業が縮小したりすると、購入した方に迷惑がかかるわけです。

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