お墓のことを知る・考える 転ばぬ先の杖

専門家の対談

お墓にまつわるトラブルあれこれ

その5 霊園墓地の購入(1)
縄嶋

縄嶋

次にお墓を買おうと考えていらっしゃる方へのアドバイスの話をしたいのですが、お墓を大きく分類すると、お寺さんがお守りになる寺院墓地と、いわゆる霊園墓地に分類できるのではないかと思います。

お墓といえども購入に関してはお客様は消費者、ということになるわけで、消費者側からの選択肢としては、まず寺院墓地か霊園墓地か、ということから始まりますね。

ところで、私たちの業界では墓石販売に関わる業者のモラルの低下が嘆かれています。
売込みが激しく、お客様が嫌な思いをなさることも多いようです。
私どもが活動している神奈川横浜地区も霊園開発が進み、墓所の飽和状態となっているのが現状です。

こうなると、当然業者間の競争が激しくなり、ご家族が亡くなったばかりのご遺族に強引なセールスをかける業者も出てきています。

私どもはこういう営業を「おくやみ営業」と呼んでいますが、家族が亡くなって心理的に動揺している、非常に心細い。
適当な相談者がそばにいない。

こういう状態のときに強引なセールスが来ると勢いに押されてしまい、ついつい契約してしまう。
そして後で後悔するというケースが非常に多いのです。
小松先生、そういうトラブルの事例をご紹介ください。

小松弁護士

私も弁護士として、この問題は非常に苦々しく思っております。
業界全体の世間的評価を著しく損なうことになります。
問題なのは、ブローカーが多数存在するということなのですね。

大きな霊園が開発されたとします。
霊園としては、早く売りさばいてしまいたいわけですから、地元の業者だけではなく、ブローカーと契約する場合が多いのです。
ブローカーは全国を渡り歩き、新しい霊園と契約しては、墓所を強引に売りさばき、その手数料をせしめるわけですね。

残念なことに非合法ではない、合法的なビジネスではありますが、そこに供養の心はない。
純然たるビジネスですから、要は売れさえすればいいわけです。
その販売手法は極めて強引で、そういう問題が私のところに持ち込まれてくるケースも増えていますね。

一方地域密着型の石材店などであれば、そこまで強引な契約は迫りません。
長い年月にわたっての地域ぐるみの付き合いを大切にし、口コミや評判を重んじるからです。

ブローカーはその場限りの売り逃げですから非常に無責任なケースが多いようです。

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