- HOME
- [お墓のことを知る・考える] 専門家の対談
- お墓にまつわるトラブルあれこれ:その4 改葬をする際は(3)
その4 改葬をする際は(3)
お寺さんや霊園によっては、改葬の際は墓地を更地の状態にして返却しろ、というところもあるようですが、これは法的に見て当然の権利なのでしょうか?
お寺さんや霊園にとって、改葬はお客さんが永代供養の権利を放棄してくれるわけですから、経済的にだけみればそのメリットはあります。
ですから必ずしもそれまでのお墓の使用者が 更地にまでしてから返却しなければならないか、という点には疑問があります。
古い寺院墓地の場合、先祖のご遺体が土葬されていたりしますから、土とご遺骨が混じってしまっています。
また、宗旨宗派や地域によっては骨壷の中の骨を、後に土に混ぜてしまうこともあります。
こうして遺骨は土に帰るわけです。
関西、信州、北陸ではよくあるケースですね。
ですから、考え方によっては墓の下の土を、数十センチさらって新しいお墓に移すのが正しいという考え方もあります。
しかし、そういう考え方はさておき、法的な点に話を絞りますと、各お寺さんや霊園ごとに墓地使用規則というものが定められているはずですから、原則としてそれに従うことになります。
もちろんあまりに一方的な条項があれば条項自体が問題となり、法的に争うことになるでしょう。
余計なトラブルを避けたいのであれば、契約前にその規則を十分確認しておくことが大切だと思います。